続・音楽によるROCKによる生活

音楽(ROCK)中心のブログです

24 HOUR PARTY PEOPLE

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  「24 HOUR PARTY PEOPLE
   2002年に製作されたイギリスのマンチェスター・ムーブメントを描いた映画です。
  
   テレビ司会者でもあるインディーレコードの創立者トニー・ウィルソンを核として、
  ニューオーダーの前身のバンドのジョイ・デヴィジョンのボーカリストのイアンの死から
  ハシエンダというマンチェの伝説のクラブの経営、ハッピー・マンデーズの誕生・・・と
  マンチェスターのムーブメントが何故に生まれたか?を音楽と共に描いています。
   音楽は、初期のパンク~ニューウェイブ~マンチェといったところです。
 
   興味深かったのは、マンチェスターのムーブメントに関わった人間が、皆、初期の
  パンク(ピストルズ・クラッシュ・バズコックス・ストゥージィーズなど)に影響されて
  バンドなり、レーベルなり作ったこと。当時のマンチェスターは工場ばかりで、しかも
  その工場もほとんど閉鎖に追い込まれていて、失業者も多かったようです。
  ただパンクが怒りや革命・戦争といったアグレッシヴなムーブメントだったのに比べると、
  マッドチェスターは絶望と快楽といったところ。ドラックとダンス・ミュージックが
  ムーブメントの頂点と、堕落と混乱による終わりを導いたのも確かのようです。

   ハッピーマンデーズは昔から好きだったけど、この映画を見てやっとジョイデヴィジョンと
  ニューオーダーの魅力に気がつきました。遅くってすいません。昔、ストーン・ローゼス
  オアシスを聞いてて、マンチェスターはなんでこういうバンドが生まれるんだろう?と
  不思議でしょうがなかったです。しかしこんなに自由で破天荒で混乱していたとは。笑。
  日本の風土じゃ絶対ムリだなぁ。そういやマンチェにはモリッシーもいるし・・・やっぱり
  マンチェスターは独特で不思議な街です。

   映画でのトニーに浮浪者が語るローマの哲学者の言葉が、まさに彼らの栄光と挫折を暗示
  しています。
   「車輪は言う。”気まぐれこそが私の本質。高くあげても良いが、まっさかさまの落下も
   覚悟せよ。よい時は過ぎる、また悪い時も然り。無常は人の世の悲しみだが、また希望でも
   ある。よい時と同じように、悪い時も過ぎ去るものだ”」