先日、夜中の3時~4時にかけて、すっごい豪雨と雷だった。
雨の激しい降りも凄かったけど、雷も遠くなったり、近くなったり・・・そして
ドーン!!!と激しく落ちる音など・・・寝られなかった。
この日は、JOY DIVISION のフロントマンのイアン・カーティスの奥さんが書いた本の
日本語訳のが最近でたので、HMVで即効買ってきて読んでました。
「タッチング・フロム・ア・ディスタンス」という題名の本です。
いわゆる、イアンの奥さんとのなれそめやら結婚生活、そして愛人の登場による
結婚生活の破綻・・・が克明に描かれてるので、やっぱし暴露本に近いのかもしれないです。
ただ、最後の方(自殺するまで)がなんとも壮絶で、イアンの病気が悪くなればなるほどに
ライブのステージは壮絶と絶賛されるし、パトロンであるファクトリーというインディーレコードの
社長のトニーウィルソンやマネージャーのロブには才能を買われた代わりに、アーティストと
してガッチリとコントロールされてしまうし。
そして、奥さんと愛人の間を行ったり来たりして、結局は結論をだせないまま終ったということです。
ただ、この本で興味深いことは、イアン・カーティスは最後のアルバム「クローズ」を製作して
いた時点で、自分の最後のシナリオが出来ていたのではないかということ。
そして、それはイアンがロックに夢中になってた青年期より、若くして死ぬことを願っていた
ことが前提にあったからではないかと、書いてあります。
ロックは・・・ラブ&ピースフルなイメージの裏側に、死や悪魔的な要素があるのかもしれません。
自分の人生を(自分で)を完結させるという、甘美な誘惑がロックンロールという玩具には
あるのかもしれない。自分自身の全てを音の中に捧げるということは。
実際、本を読み終わってかなり暗い気持ちになりましたが、この本は若くして死ぬという
伝説にとりつかれるんじゃないという、反面教師になるかもしれない。
ただ、イアンの死には・・・愛人問題や家庭崩壊に全く関係がないはずは無いものの、
これらのゴシップ内容が、JOY DIVISIONの評価を複雑にしてるのかもしれないなと。
彼らの音楽のなぞを解くヒントになるかな・・と思って読みましたが、余計わからなくなりました。。
イギリスでは、この本を原作にJOY DIVISIONの映画を製作中とのことです。